ある7月の週末の日

朝早く、10歳の上の娘をペンシルバニア州のキャンプ場での2週間のお泊りキャンプに送り出す。もともとは、普段は下の娘がお世話になっている日本人学校(NY育英学園)の、通いのディキャンプに行く予定が、本人が急にどうしてもお泊りキャンプに行きたいと言い出して、予定変更。今年の育英お泊りキャンプは女子がうちの娘ひとり、ということで本当に大丈夫か、と念を押したけれど、本人はそれでも行く、とのこと。付き添いの先生が、下の娘の担任の先生ということもあって、信頼してお任せすることにする。それにしても、うちの娘たちは2人とも、独立心が旺盛だ。2週間もいないと、こっちがさびしい。

午前中、下の娘と夏休みの宿題を一緒にやる。日本の学校は、夏休みの宿題が結構出るのですね。良いことだと思います。1日やる分を決めて、下の娘はけなげにやっている。上の子の、国連インターナショナルスクールは、一切夏休みの宿題はなし。なので、親が自ら、夏にやるべきことを考えて、ドリルブックや読むべき本などを用意しなければならない。とりあえず、アメリカの4年生用の算数のドリルブックを1年間の復習のために入手して、1日4ページずつ、スウェーデン語のドリルブックを2ページずつ、読書(英語の本ですが)を1日20ページ、とやらせていたのだが。2週間のお泊りキャンプに行きたがった理由のひとつは、この1日の課題から逃れることがあったのではないかとも、にらんでいるのだが。

宿題が終わるころ、近所の仲良くしている一家がカップケーキを持ってきてくれた。中国人2世の一家で、下の娘が、その家の女の子レイチェルとよく行き来して遊んでいる。お母さんのグレイスにも、とてもお世話になっている。うちが引っ越して数日後、お菓子をもって「近所にWelcome!」とドアをノックしてくれた。子供行きつけのお医者さんを紹介してくれたり、よくパーティに呼んでくれたり。一家でものすごい敬虔なクリスチャンで、パーティでもお祈りが入ったりするのですが。庭でレイチェルと、下の2人の男の子たちと、うちの下の娘と、水鉄砲でキャーキャー言いながらしばらく遊んでいた。

午後は、下の子のクラスのR君の誕生日パーティに伺う。室内に色々な遊具がある施設で、個室でパーティが出来るようなところがあって、そこでのパーティ。日本ではこういう施設を見たことがなかったので、気が利いていて、子供には良いな、と感心。とても楽しそうに遊びまくっていた。これまで、日本でも、こちらでも下の子の学校のクラスでは、働いている母親はクラスでたぶん私だけなのだが、いつも大変幸運なことに、とても親切なお母さんたちのグループにめぐり合っている。彼女が日本で通っていた幼稚園(麻布山幼稚園といいます)でも、本当に良くしていただいた。一度、帰国した時には、春休み中で幼稚園はお休みだったにもかかわらず、園をあけていただいて、先生方と、クラスのお友達がお弁当を持って集まり、遊んでくださった。しかも、私はその時も出張中。東南アジア出張の折に、春休み中の子供たちをつれて日本に1日立ち寄り、実家に預けて私のみ、出張先へ飛び、帰りにまた東京によって、子供をピックアップしてNYに帰るというスケジュールだったのだが、幼稚園の先生方と、お母さんたちのおかげで子供は楽しい時をすごすことが出来た。上の娘も、東京で通っていた学校のクラスのお友達のお宅にお泊りに行かせていただいた。今も、下の娘はプレイデイトなどの時、クラスのお母さんたちが送迎をしてくださることもしばしばで、本当にお世話になっている。感謝感謝。

パーティのあと、近くのトヨタディーラーショップに行き、ハッチバック型の小型の中古車を買う。一家で2台の車など、本当に反エコのようで心苦しいが。上の娘がマンハッタンの学校、下がNJの学校、しかも夫婦は2人ともマンハッタン勤務で車通勤、ということで、ロジ的に非常に困難になってきていた。週末も、上の娘はマンハッタンでの集まりがほとんど毎週、となるとNJで動きが取れなくなってしまう。うちに住み込んでもらっているタイ人のベビーシッターさんに、今、運転免許を取らせている。現在路上研修中。彼女の免許が取れれば、週日の下の娘の動きも楽になるだろう。アメリカの郊外は、車なしでの移動が本当に難しい・・・以上、言い訳であった。

夕方、テイクアウトのおすしを買って、夫と、私と、下の娘で、TVルームのソファーで「アリスの不思議な国」を見ながら食べる。この新作版は、言ってみればアリスの不思議な国の続編。良いお話でした。

ふと、明日が参院選のNYでの投票最終日と気づく。大変だ。