異動

 本日付けで政策部長から、同じPKO局内のアジア中東部長に異動することになった。異動の打診があったのは6月末、上級部長(D2)以上は事務総長承認が必要となるので手続きを経て本日発令された。
 アジア中東部長のポストが空席となってすぐ、PKO局長より話があった。この部はシリアを管轄しているところなので、なるべく早急に部長を決める必要があること、これまでの実績からぜひとも私にやってほしいと思う、とのこと。アジア中東部はシリア、レバノンゴラン高原など中東全域、アフガニスタン東チモールカシミールなどアジア地域に加えて西サハラを管轄している部だ。危機管理の観点からも局内でも最も忙しい部なので、正直迷うところもあった。NYでは夫も大変忙しいポストにいるので、2人の子供たちにあまり負担がかからなければよいのだが。これまでにも増して時間の使い方に気をつけなくてはならない。
 子供を持つ働く女性にとって最も大切なのは、ともかくやらなくてはならないこと、やりたいことに優先順位をつけ、スケジュールに入らないものはすっぱりと切り捨てること。私の場合、早起きしてなるべく早く出勤し、夕方はなるべく早く帰宅して子供たちと夕食を共にし、宿題の監督をし、必要なら子供たちが寝てしまってから自宅でコンピューターに向かい仕事を片付ける。結構ある夕方のレセプションやディナーの招待はほとんどお断りするか最初の10分だけ出席ということにして、TVを見るとか、せっかくNYに住んでいながらコンサートに出かけたりなど、娯楽のたぐいがスケジュールに入ることは、今のところ残念ながらほとんどない。
 さて、偉そうなことを言いつつ、現在私は恒例のスウェーデンでの夏休み中。普段が忙しいのでスウェーデンの森の中で家族と過ごす夏休みは私にとって大切な時間だ。どんどん成長していく娘たちに、生活上の基本的なことを教え込むのも夏休み中の大事なこと。手際よく片付けながら料理をしていく手順、残り物の食材を捨てずにおいしいお昼ご飯に作り替えるコツ、お風呂の入り方(日本から風呂桶を買い求め、スウェーデンの我が家には日本風のお風呂がある)と掃除の仕方、基本的な庭仕事や植物の知識など。どれも自分の子供の頃に両親に教わったな〜と思い出しながら教えている。宿題に加えて、私からいろんなことを細々言われるのが、娘たちは迷惑らしく、逃げ回っているが。
 3度の食事作りと家族の洗濯、庭仕事で忙しい。仕事の忙しさと全く違うこの忙しさを「楽しみつつ」、アジア中東部のスタッフが用意してくれたかなりの量のブリーフを、ほとんど息抜きのために読む毎日である。